中高一貫(六年制普通科)

6ヵ年一貫教育

特色と特徴

一貫教育の特色

本校は、昭和35(1960)年に六年制普通科につながる付属中学校の第1期生を迎えて以来、60年間にわたって中高6ヵ年一貫教育を実践・主導してきました。したがって、この分野においては、県内でもっとも長い歴史を持つパイオニアということが言えます。

この間、一貫教育そのものの是非、そして長所短所もすべて議論され尽くされた感があります。全国的に見ても多くの中高一貫校が設立され、それはまず私学で、近年に至っては併設型という形で公立の一貫校が次々と立ち上がっています。大学進学に有利という常套句は、中高一貫教育の価値を語るには、すでに不十分に過ぎません。
文科省が新しい学習指導要領で打ち出そうとしているアクティブラーニング(対話的・能動的学習)にしても、われわれは早くから研究を始め、グローバル社会で、人工知能(AI)の活用される社会で、そして少子高齢化社会で、生きがいを持って社会に貢献できる人づくりを目標に本気の教育活動を推進しています。
6年間というスパンで人づくりに携わってこそ、初めて可能となる教育があると確信しています。

本校では〈中学1年・2年〉〈中学3年・高校1年〉〈高校2年・3年〉と2年ごとの3段階方式で、それぞれの心身の発達段階を踏まえた目標を掲げ、それを実践する独自のカリキュラムを設定しています。

指導の特徴

ムリとムダを省き、高2終了時点で共通テストに対応

大学入試を前提に各教科科目の内容を精選すると共に、中1入学時から充分な配当時間を設定してムリなくムダなく着実に学力アップをはかります。特に英語・数学・国語については中学3年から高校課程へ入り、先取り学習及び放課後学習も含めた徹底強化により、高校3年次には入試演習中心の授業が展開されています。これは、高校入試がないことと大学受験指導に精通した教科担当者が中学時代から授業を受け持っている体制が確立した学校のみが取り組めるシステムです。

実践と実習をベースに探究心を育む

7時限授業と土曜日の有効活用により、理科・社会にも多くの時間を配当して、実験や実習の時間を充分確保しています。理社は、将来の職業や研究分野を選び取る上で重要な役割を果たす教科であるということを前提に、特に中学校段階においては実験・考察や調査等の実習に重きを置き、総合的な学習時間との協働体制を築いています。
学びの姿勢や意欲をひきあげ、高校段階で高い目標に向かってひた走る、努力の好きな生徒を育てていきます。

落ちこぼれは絶対に許さない、親身な指導が身上

生徒一人ひとりの学習の習熟度をきめ細かにチェックするために、定期考査以外にも確認テストや小テストを頻繁に行って、基礎学力の定着をはかっています。
また、個別面談を日常的に繰り返したり家庭との連絡連携を密にしたりして、生徒の学校生活全般にわたる問題点や課題を速やかに把握し、その解決に取り組める体制を敷いています。
ホームルーム活動や学校行事を通じた集団づくりから愛校心やプライドを育み、学校生活をさらに豊かにしていきます。

できるだけ少ない人数でのクラス設定を心がけ、生徒一人ひとりに深く関わりながら、各人の個性を尊重したきめ細かな指導を実践する。
ここには江戸時代の庶民教育の礎を築いた「寺子屋」の精神が根底に流れています。
そのため、飾らず構えず、教える側と教わる側が膝を突き合わせて学ぶ手作り教育で、学習の意欲と自信を育むゼミスタイルの指導を展開しています。
卒業までの6年間を支えてくれる教師陣とは何でも相談できるより良い関係が築けるのも魅力です。
6年間をともに過ごし、支えてくれる教師人。
だからコミュニケーションもスムーズ。
より踏み込んだ指導が可能です。

ここに注目

成績上位者を甘やかさない

成績上位者用の全国模試を進学指導計画に組み込んでいます。中高6カ年は山あり谷あり。心身の発達も個人差が最も大きくなる時代です。特に中学の段階から学習意欲と知的好奇心の旺盛な生徒に対しては十分なフォローが必要です。上昇志向を大切に扱わないでいると、逆に可能性の芽を断ち切ることになってしまいます。全国レベルのものさしで自分の位置を確認させ、士気を高めて、学びの深みに誘って行きます。