10月21日(水)と28日(水)の2週にわたり、普通科2年生は福祉体験(点字・手話・救急救命法)を行いました。
1回目と2回目では違う講座を受けましたが、それぞれ初めて体験する生徒が多く、興味関心をもって意欲的に取り組んでくれました。
そして11月4日(水)は、岩国社会福祉協議会の植野さんにご協力いただき、精力的にボランティア活動をなさっている若佐公子さんと吉村洋子さんの講演を聞きました。
冒頭で植野さんは「福祉とは何だと思いますか?」と投げかけられ、「みんなが普段の暮らしを幸せに暮らせることができ、自分だけでなく、みんなで支えあって、困ったことがあれば手助けをして補っていくことです。」と教えてくださいました。
今回の講師の若佐さんは、岩国PHP友の会を平成15年に結成され、岩国周辺の清掃活動や障がい者施設への愛の募金活移動などなさっており、吉村さんは先日の福祉体験でもお世話になりましたが、昭和51年12月に岩国点訳あすなろ会を発足され、盲学校や視覚障害者福祉会への架け橋となり、点字での情報提供をされてきました。また、あすなろ会報を毎月発行していらっしゃいます。
若佐さんは、ボランティアは何も難しく考えることではなく、日ごろのちょっとした勇気と気遣いがボランティアになること。「ABCDの心構え・・・A:あたりまえのことをB:バカにしないでC:ちゃんとするのがD:できる人」になること。思い立ったが吉日で、できる人が、できることを、できるときにやる。例えばゴミが落ちていたら拾う、家でちょっとした家事を手伝うなど「私にできる何かがありますか」という気持ちを持つこと。そして「ありがとう」ということ。笑顔でありがとうもボランティアの一つ。身近な人に感謝をすればいろいろなことが平和に暮らしていけるとお話しになりました。
吉村さんは、地域活動をする中で身近に全盲の人がいらっしゃり、何とかそのような人たちにも読書や情報を提供することができないだろうかという思いが点字を始めるきっかけになったこと。視覚障がい者の方は点字(読書)とテープ(耳から聞く)とサポート(同行援助)が必要であること。岩国の視覚障がい者は現在20人~25人で、山口県全体だと4000人くらいいらっしゃり、その中で実際に点字が読める方は半数程度であること。情報は目から80%入るため、点字は視覚障がい者の心の目として信頼されるように現在も活動を続けていること。もしこれから駅でや電車で白い杖をついていらっしゃる方を見かけたら、声をかけて一緒に階段を歩いたり、電車の空いている席まで連れて行ったりしてあげてほしいこと。みんなのやさしいサポートしようという気持ちが外に出かけることが難しい視覚障がい者の人の後押しとなることをお話しになりました。
私たちの笑顔や優しい気持ちの大切さを教えてくださった若佐さん・吉村さん、そして今回の講演のためにご尽力くださった岩国社会福祉協議会の植野さん、どうもありがとうございました。
いよいよ来週11月11日(水)は、生徒自らがボランティア活動を立案し実行する日です。一人一人がこれまでのワークショップや体験、講話を通して実りある活動をしてくれることを期待しています。