中高一貫(六年制普通科)

研究成果発表

平成29年度

第13回「心の中に平和」エッセイ・作文コンクール(松山ユネスコ協会主催)愛媛新聞社賞 六年制普通科1年生 鵜川梨音

平和とは高水高等学校1年 鵜川梨音

「心の中の平和」と聞いて、私はまず平和とは何かと考えました。その答えに正解はないと私は思います。
 私はこの夏、全国ユネスコ子どもキャンプin和歌山と第3回ユネスコ交流研修会に参加させていただきました。全国ユネスコ子どもキャンプでは初のカウンセラーとしての参加でした。今回のテーマ、わ(WA)~自然と深める僕らの絆~でした。この「わ(WA)」には開催地である和歌山の「わ」、助け合いの「わ」、平和の「わ」などのたくさんの意味が込められていました。ここでの体験を1日が終了するごとに短冊にその日思ったこと、感じたことを書いていきました。そしてその短冊を4日目の最終日にパーティーなどの使われる輪飾りのようにつなげて大きな「わ」を作るという企画でした。たくさんの「わ」の思いが書かれた小さな「わ」が50人ほどいる子どもとスタッフを囲むことができる大きな「わ」が出来たときには4日間、楽しかったことや面白かったこと、大変だったことを一緒に過ごした仲間とはもう会えないのだと思い、泣きそうになりました。一生忘れることのない素敵な出来事でした。
 また、第3回ユネスコ交流研修会でのテーマは「平和」でした。ここでは、あのオバマ前大統領とハグされた森さんのお話を聞いたり、戦争が起こった時の国のメリットとデメリットについて考えたり、平和とは何かを考え、青年部の方が作ったオリジナル紙芝居に登場する小学1年生の女の子に自分たちが思う平和をわかりやすい言葉と紙芝居の続きになるような絵を描くという3つのプログラムを行いました。
 ここで行った3つのプログラムにより、普段自分が考えない「平和」について深く考えることが出来、忘れてはならないことだと感じました。
 私がこの夏参加した、2つの貴重なユネスコ活動をふまえて、私が考えた平和とは、
「何不自由なく暮らし、世代や国、地域を超えた人との輪」
です。今、世界では戦争がどこかで起きています。世界で唯一の被爆国である日本のように、核兵器でたくさんの大切な命がなくならないように、次の世代へ伝えていかなければならないと思います。そのためには、戦争を経験された方々から教えていただいたことを今の私たちが次の世代へ伝えていくべきだと思います。そして、日本だけのことではなく他国で起こった出来事も教えていくべきだと思います。
 そのことを常に心の中で思い、感じ、今ある暮らしが当たり前だと思はないで生涯を過ごそうとこの夏の経験で思いました。

「第11回全日本高校模擬国連大会」選抜出場

2017年11月11日(土)~12日(日)、東京の国連大学において、第11回全日本高校模擬国連大会が開催されました。模擬国連とは、国連会議のシミュレーションを通じて、現代の世界におけるさまざまな課題について学ぶための教育プログラムです。本大会には、過去最多の156校(233チーム)の応募の中から86チームが選抜され、本校からは2チームが出場しました。この結果、今年で6年連続、10回目の出場となりました。

議 題:人権とジェンダー平等(Human Rights and Gender Equality)

高水Aチーム担当国:Brazil
六年制普通科2年 村上玲維(2年連続出場) 1年 前田有咲名

高水Bチーム担当国:Republic of Korea
六年制普通科1年 赤川龍  坂井瑞希

引率教諭:池田辰之

「One of Them」

六年制普通科2年 村上玲維

 私は模擬国連大会を通して気づいたことがある。それは苦しい時間に耐えた分だけ自分が成長できるということだ。7月の書類選考から約4か月の間で、自分の短所や長所、足りない部分や改善すべき課題など多くの発見があった。模擬国連に携わっている時間はそれらと向き合い、自分自身と向き合うことのできた貴重な4か月間だった。ここでは私が感じた課題のうち2つを話そうと思う。
 まず全国との差を痛いほど思い知らされたのは英語力だ。その場で反対国の意見を反映させた条文を作り、会議の流れを読んでスピーチ原稿を作りかえ自国の主張を英語で熱弁する。そんな姿を目の当たりにして純粋にすごいと思う半面、彼らと同じようにできない自分に腹が立ち、今までの自分を恥じた。表面的で薄っぺらな学習ではテストの点を取ることはできても英語を読むことも、書くことも、話すこともできないのだ。下を見ても自分の成長にはつながらず、彼らとの差は縮まるどころか開くばかりである。今感じている「全国の高校生と同じ土俵に立てずに悔しい」という思いを大切にして英語学習に生かしていきたい。
 次に交渉力だ。1対1で交渉する際はもちろん、大勢の大使をまとめ上げ会議全体を動かす能力は圧巻だった。それには口の上手さだけでなく各国の置かれている現状、スタンスや主張を調べる必要がある。準備段階で相手の反論を予測し自分の主張を通すためにリサ-チをするのだが、スタンスは国ごとに異なるため何か国もリサーチしなければならない。リサーチが甘いと交渉できる国も限られ、グループ内もしくはグループ間の交渉に支障をきたす原因となる。提出資料や自国のリサーチもあり、時間に限りがある中で他国について調べるには時間を上手に活用するタイムマネジメント能力が重要になる。このタイムマネジメント能力は社会に出ても必要なのでしっかりと身に着けこれからに生かすつもりだ。
 最後に、2度の全日本大会を経験して感じたことについて書こうと思う。それは作業を進めるだけでは何の意味もないということだ。自分自身で目的意識を持たなければ、すべての準備はただの作業と化し、時間を空費するだけである。何が問題で、何を目標としているか分からなければ、何も準備していないのとさほど変わらない。模擬国連では会議の内容についていけずリーダーシップをとっている人物の意見に頷くだけの人々を「One of them」と呼ぶ。しかし、これは模擬国連に限った話ではなく、「One of them」といえる人は至る所にいるのではないかと思う。日々の英語学習やこれからの時代を生き抜く上で目的意識を持っている人が一体どれほどいるだろうか。たかが意識だと軽視されるかもしれないが、グローバル化やAI化が進む激動の時代を生きる私たちの世代で、未来を見据えて行動できない人物は淘汰されていくのだと感じている。私はAIに負けない人間の力を、世界に負けない日本人の力を発揮するために、学んだことすべてを将来に生かしていきたい。
 全日本大会に出場するに当たりご指導してくださった池田先生や他の先生方、応援してくれた先輩、友達、後輩、ペアとして出場した前田さん、協力してくれた家族にはこの場を借りて感謝を伝えたい。

「未熟な自分とこれからの自分」

六年制普通科1年 前田有咲名

 10月、校内選考・書類審査ののち念願の模擬国連の全日本大会への出場が決まった。中学生の時に中六合同発表会で初めて「模擬国連」という存在を知った。先輩方がキラキラした目で大会の報告をしている姿がとにかくかっこよかった。それが、私が出場したいと思った理由だ。
 ここからは、各場面に分けて私なりに感じたことや学んだことを書いていきたいと思う。
 出場が決まった時、嬉しいよりも安心したというのが正直なところだった。ペアの村上先輩と「ニューヨーク大会を目指そう」と決めていたからだ。先輩にとっては2度目の全日本大会、そして最後の模擬国連大会。初めての私が足を引っ張るわけにはいかないというプレッシャーを感じていた。
 準備の段階で、私はどうしようもなく自分の無力さを感じていた。英語力、理解力、読解力、思考力、行動力、すべてにおいて私は欠けていた。Position and Policy Paper(事前に提出する課題)の埋め方も分からず、ただただ先輩から指示されたことしか出来なかった。高い高い壁が日々私と共に生活している、そんな毎日だった。正直に言ってしまうと、何度も挫けたし何度もやめてしまいたいと思った。
 迎えた本番、準備不足を痛感した。他の出場者とのレベルの違いを痛感した。自分の未熟さ、甘さを痛感した。ただ、とても楽しかった。私に議場を動かす程の何かが出来たわけではないし、英語のスピーチが誰よりも上手く出来たわけではない。だが、たくさんの時間をかけその場にいるみんなとコンセンサスという1つの目標に向かって2日間を過ごせたこと、自分もその一員として参加出来たこと、それが何より嬉しかったし、心の底から全日本大会に出ることが出来て良かったと感じた瞬間だった。
 模擬国連大会を通して、先ほども言ったように自分の出来ないことばかりが見えてきた。逆に言ってしまえば、自分に自信が持てるほどの何かを持っていないことに気付いた。自信のあった英語力も積極性も、一歩、学校の外から出てしまうとそれすら当たり前に見えるのだ。ただ、この事実に気付けたことはこの大会に参加した大きな報酬だと思う。結局最後の受験で戦うのは6年間一緒に過ごしてきた友ではなく、この大会で出会ったような人たちだということ。その人たちに追いつくためにあと2年間自分は何をすべきなのか、これからじっくりと考えていきたい。
 後輩たちも、問題にぶつかり、落ち込んだり、達成感を味わったりする模擬国連の良さをぜひ実感ほしい。駄目な自分にも、いい自分にもたくさん出会えるはず。
 最後に、支えてくれた池田先生、赤川・坂井ペア、家族、クラスの友人たち、部活のメンバー、そして未熟な私と真正面から向き合い支えてくださった村上先輩に本当に感謝している。ありがとうございました。

「あまりにも怠惰な」

六年制普通科1年 赤川龍

 第11回全日本高校模擬国連大会に私は出場した。そしてその時出せる全力を、本番では出し切った。この大会を終えて、出場して良かったと思っている。出場することによるデメリットはなかった。それでもひとつ後悔していることがある。それは、この大会に出るための書類審査の課題を始めた八月の段階からあまりにも怠惰な日々を送ってしまったことである。
 大会の初日を終えた時、ふと思った。この大会の出場者と自分の何が違うのだろうか。答えはあっさりと出る。それは大会に出ることを決意した日から、どれだけ懸命に模擬国連に時間を費やしたかだ。私と比較してもともとの能力の差がない人はきっといただろう。しかし、この大会にかける時間が、質が、決定的に違った。
 思い返せば、書類審査の課題を作っているときからそうだった。夏休みという貴重な時間があったのにも関わらず、だらだらと日々を過ごしていた。恥ずかしい話だが、私が模擬国連に懸けた時間よりも、無駄に使った時間の方がおそらく長かっただろう。大会を終えて分かったことだが、模擬国連は、リサーチによって貯め込んだ情報量が、自分の自信や発言力に直結する。情報量が少なければ自分の考えが正しいのか分からないから発言することにさえ恐怖を抱く。それ故にリサーチのできる準備期間は大切なのに、私はその時間の多くを無駄にした。
 大会が終わった時、引率の池田先生が、来年も全日本大会に出たいかをたずねた時、私は「受験のために勉強をしたいので、校内選考の時までにその勉強が自分の納得いくくらいに出来ていたら出たいです」と返事をした。嘘をついていたわけではない。しかし今考えてみると、甘えた考えだな、と思う。今回の大会で、自分の短所、つまり努力をしていないということが露呈したのだ。これがこれからの勉強に影響しないことがあるだろうか、いや、ない。この短所が直せないようでは、模擬国連大会に出場したことを最大限に活かすことはできない。私はこの短所が直ったと言うためには、これから日々の勉強を大切にし、来年全日本大会に出ようと思えるくらい努力し、成績を伸ばさないといけないことを自分に課すことにした。つまり、今回見つかった短所を直すことは来年の全日本大会に出場するために必要不可欠であるし、今後の勉強のためにも必要不可欠なのだ。模擬国連に出てこの他にも様々な課題が見つかったし、自分を成長させることもできた。それに新たな交流もできた。来年再びこの場で、より質の良い話ができるように、またより質の良い改善点を探れるように、これから努力することを誓う。

「未来へ」

六年制普通科1年 坂井瑞希

 「模擬国連」という言葉を初めて聞いたのは、中六合同発表会での先輩方のプレゼンテーションの時だった。私はその瞬間から「模擬国連」に興味を持った。いや、正確には「素晴らしいプレゼンテーションをした先輩が行ったこと」に興味があった。「先輩のようになりたい」と思った時に、模擬国連に出場することが一番簡単に先輩のようになれる可能性があることだと考えたからだ。
 しかし、「先輩のようになること」はそう簡単ではなかった。準備の段階で、自分にはできないことがたくさんある、自分は無力だ、と心が折れそうになった。模擬国連大会当日もそれはしみじみと感じられた。世の中には数え切れないほどの、個性的で様々な能力に長けた(=すごい)高校生がたくさんいるのだ。それもごく当たり前に。それは決して日常生活だけでは知ることができないものだった。正直、その時はとても苦しかったが、今はそのような経験をできて大変嬉しく思っている。自分の無力さを痛感することや、すごい高校生が当たり前にいる環境で過ごすということはなかなかできないことだと思うからだ。
 また、逆に自分の良さというものも発見できた。すごい高校生たちを追い越すことはできなかったものの、置いていかれることなく、ついていけていた自分がいたからだ。また、素晴らしい仲間と出会うこともできた。その点でもやはり、この経験ができて本当によかったと思う。
 自分の無力さと良さ、両方を経験できたからこそ、もしまた全日本大会に出場できる機会があれば、やはりその時には周りの高校生を追い越すレベルでありたい、と思うことができるようになれた。このような成長したいと思えるようになるきっかけくださった周りの方々にはただただ感謝の気持ちでいっぱいである。 今回のことを自分の未来に生かすとともに、模擬国連に興味を抱いている後輩に伝えていこうと思う。

「第11回全日本高校模擬国連大会」選抜出場 「第11回全日本高校模擬国連大会」選抜出場 「第11回全日本高校模擬国連大会」選抜出場 「第11回全日本高校模擬国連大会」選抜出場

第3回『平和の島スピーチコンテスト』中学3年生が最優秀賞

「平和な国に生きること」

中学校3年 豊田 ゆき乃

 私は、生まれてからずっと、父や母、姉や兄、そして祖父母など大好きな家族に囲まれて生活しています。そして私の暮らす日本は、戦争の脅威を感じることのない豊かで平和な国です。これは私にとって当たり前のことであり、平和のありがたさについて考えることはありませんでした。もちろんテレビで戦争について見たこともあるし、小学生のときに広島の原爆ドームを訪れたこともあるので、知識として知っています。それでもやはり戦争は私にとっては過去のことであり、今を生きる私には無関係の出来事のように感じていました。
 しかし、今年の六月に回天記念館を訪れたとき、約七十年前の日本には、今のような平和な暮らしはなく、戦争により家族が離ればなれになり、国のために戦い、命を落とした人がたくさんいたという事実をはっきりと認識させられたのです。
 回天記念館にはたくさんの遺品が展示されていました。その中には、家族に宛てた手紙がありました。その手紙を書いたのは出撃前の若者です。彼らは十四才の私よりも少し年上だから、もし戦争がなければ、自分の進みたい道を歩み続けていただろうし、思い描いていた夢があったにちがいありません。何より、彼らにもいっしょに暮らしていた家族がいたのです。そんな夢や家族を残し、日本のため、家族を守るために、自分の命をかけて戦った彼等の気持ちを考えると、今の自分の暮らしが、どんなに幸せなのか痛感させられました。私たちは平和な日本で暮らすことができることに感謝しなければいけないと気づいたのです。
 この平和な暮らしを守るには、何をしなければいけないのでしょうか。戦争の前の日本は今ほど豊かな暮らしではなかったかもしれませんが、平和な国であったはずです。そんな日本で、なぜ戦争が起きたのか、戦争中どんなことが起こったのか、どれだけの人が命を落としたのかなど、きちんと学習することが大切だと考えます。今回、回天記念館を訪れてみてわかったことは、家族という視点で考えることで、自分のこととしてとらえやすくなるということです。「もし自分が戦争に行かなければならなくなったら、家族はどうなるのだろう」とか、「もし戦争で家族と離ればなれになったら」など、戦争を知らない私たちは「想像する」ということが大切です。
 戦争で武器を手にした人たちは、目の前の敵には家族がいることを、爆弾を落とそうとしている地域には、たくさんの家族が暮らしていることを、敵と同様に、自分にも家族がいることを思い出してほしいと思います。家族を失うことは誰にとっても大きな悲しみでしかないからです。
 私は、将来自衛官になりたいと思っています。なぜなら日本を守るという大切な仕事だからです。自衛官として日本を守るために働くということは、そこで暮らすたくさんの家族の暮らしを守ることにつながると思います。回天で日本のためにと散っていった多くの若者たちの思いも同じだったのかもしれません。家族を失った人たちは戦争が終わっても心に平和が戻ってくることはなかったでしょう。これからも平和な国で生きていくには、「家族」がキーワードかもしません。家族は世界中どこでも誰にとっても大切な存在だからです。

「じんけんフェスタ2017inいわくに」詩の部

「じんけんフェスタ2017inいわくに」詩の部 特選 横山華音(中学2年生)

「じんけんフェスタ2017inいわくに」詩の部 特選 横山華音(中学2年生)

第56回「日本語・英語スピーチコンテスト」(日米協会主催)

第56回「日本語・英語スピーチコンテスト」(日米協会主催)村田真末さん(中学2年生)が中学校の部で優勝しました。

Mami Murata

To You Who Made Me Smile

I love the stars. This sentence means so much.
Six months ago, my friend introduced me to a boy. But I never met this boy in person. However, he taught me many things.
He was the same age as me and he had heart disease. He always made people smile. He did not seem sick. He thought positively and believed that he would get better one day. He said, “When I get better, I want to play basketball or soccer”. He had such a dream. Since he could not go to school himself, he was so happy when his friends talked about it.
Just before he passed away, I made a promise to him. “We will meet each other one day”.
But reality was not so kind. Two days after that promise, at the age of thirteen, he left us. In the letter he left, it said “I will be watching you from heaven, so show me your best smile”. After facing someone’s death, I now know how precious it is to be healthy and to have life.
There is another thing I learned from the letter. It is that he was cheerful because he wanted to make us smile. In his diary, he wrote many times, “I’m scared. I don’t want to die.” I really respect and appreciate him for giving us courage, even though he was afraid on the inside.
To be honest, I really regret that I didn’t make the time to meet him. A nurse told me, “Sick people don’t want much. They know they don’t have a lot of time and they are doing their best with it. You should just feel lucky that you had a chance to get to know him.” Those words helped me a lot.
I still cry when I think about it. I didn’t keep the promise, but he has been watching me from the sky above. That is enough for me.
People become a star in the sky after they die. My mother used to tell me that. When the sky is clear and the stars are beautiful, I look up and send my smile. If the stars shine back, I know he is smiling back at me.
I have never regretted that I got to know him. I have to live my life for him, too. He will keep on shining brightly in my heart, just like the evening star.

第44回岩国市民短歌大会 教育長賞

11月12日、岩国短歌協会が主催する岩国市民短歌大会において、中学生出品総数728首から中学3年生のラモス マウロ 武尊馬さんがみごと1位入選となり、岩国市教育委員会教育長賞を受賞しました。

受賞作品 「瀬戸内の水面にうつる山々をかきわけ現る釣れた草河豚」

 

第71回山口県科学研究発表会(サイエンスやまぐち2017)奨励賞受賞!

11月7日、第71回「山口県科学研究発表会」(サイエンスやまぐち2017)が山口県教育会館で開催され、
岩国・和木支部の代表として発表した3年生のラモス・マウロ武尊馬さんが、みごと上位4組に送られる奨励賞を受賞しました。

県内各地から支部大会を勝ち抜いた、個人と団体あわせて11組が参加・発表する中で、中学生の最後を飾り、堂々とした発表を披露してくれました。

研究テーマ
「永遠の生命体プラナリアの研究PartⅤ~岩国市のプラナリアを求めて~」

平成29年度 第71回山口県科学研究発表会(サイエンスやまぐち2017)奨励賞 平成29年度 第71回山口県科学研究発表会(サイエンスやまぐち2017)奨励賞 ラモス

第64回「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」
六年制普通科2年生全国大会出場

外務省と日本国際連合協会が主催する「高校生の主張コンクール」の全国大会が、23日(月)に東京の国連大学ローズルーム国際会議場で開催されました。

本校からは、六年制普通科2年の濱砂香純さんが「より人権が守られる世界の実現のために、国連は何をすべきか」のタイトルで6分間の主張に挑戦しました。

本大会は、国際連合の意義と普及を目的に今年で64回を数える伝統ある大会です。

外務大臣賞、法務大臣賞、文部科学大臣賞、日本国際連合協会長賞の4名には特賞として、ニューヨーク国連本部研修旅行が贈呈されます。

応募総数341名より予選を通過した県代表28名が東京にコマを進め、個性いっぱいの熱弁をふるいました。

本校は、昨年途絶えましたが、それまで連続6回の出場を果たしています。

http://www.unaj.or.jp/concours/

より人権が守られる世界の実現のために、国連は何をすべきか。六年制普通科2年 濱砂香純

 私たち人間は、自分の身近でないものには無関心であり、下手をすると拒絶、さらには否定までする傾向があります。今マスコミは、難民、核開発、原発事故、地震や洪水による災害、異なる習慣・宗教・文化、セクシュアル・マイノリティなどについて報じますが、これらに私たちはどれだけ関心を寄せているでしょうか。
 私が今年、カナダに短期留学した時、女性用トイレにいきなり男性が入ってきたということがありました。カナダ人の先生に訳を説明してもらって同性愛者というものについて初めて本気で考えました。
 世界には同性愛者と異性愛者が存在します。しかし、いまだにセクシュアル・マイノリティへの偏見が根強いために、カミングアウトできずに生活している人たちがいっぱいいます。人を愛することに中傷や差別のまなざしが注がれるとしたら、それはこれ以上ない人権侵害と言えるのではないでしょうか。
 シリア難民がヨーロッパ大陸に押し寄せたためにイスラム世界が拡散し、過激派組織はテロを繰り返しています。北朝鮮はミサイルの発射成功を誇らしげに発表し、一方、イギリスは国民投票によってEU脱退を決めましたし、アメリカではTPPやユネスコの脱退を大統領が宣言しました。
 お互い腹の探り合いをしているような疑心暗鬼が世界中にはびこり、かつての冷戦時代のような緊迫した状態が蘇っています。負けないことが美徳とされ、相手を理解し受け入れることが弱腰で臆病者であるかのような、世界の指導者らの人生観。それはまさに偏見によって生み出された人間不信としか思えません。
 私は四月、広島で開催された模擬国連に参加し、「核軍縮」をテーマに議論しました。私は日本大使を任され、「核なき世界」を実現するために、多くの条約や協定が存在することを生まれて初めて知りました。しかし、目指す目標は同じはずなのに、世界はまだ、その実現に至っていません。
私たちは世界で唯一の被爆国に住んでいます。無関心でいられるはずがありません。被爆国として「核軍縮」を先頭に立って進める義務があります。それは広島、長崎の四十万人に及ぶ原爆犠牲者を想う日本人として当たり前の行動です。しかし現在、原爆を落とした当事国アメリカの、核の傘によって守られているんです。何という皮肉な現実でしょうか。私には被爆者の人権が侮辱されているようにさえ思えます。
 今年、ノーベル平和賞がICAN「核兵器廃絶国際キャンペーン」に決まりました。それは、被爆者の体験を世界につなげる活動であるのと同時に、被爆者からのバトンを受け継ぎ、後世に繋げる活動です。しかしそれは本来日本が率先して果たすべき活動です。 
 One child, one teacher, one pen and one book can change the world.
このマララ・ユズフザイさんの演説の一節を私は忘れられません。2013年国連本部で「教育が世界を変える、ただ一つの方法です」と彼女が説いた時から4年が経ちました。けれど依然世界は楽観できない多くの現実に直面しています。それでもなお私は、人権を守るために「教育」の力は欠かせないと信じています。
 アメリカのオバマ前大統領が、昨年五月、被爆地・広島を訪れました。平和公園にある原爆慰霊碑に花をささげ、スピーチを行い、参列していた被爆者らに声をかけました。その中に、大統領が歩み寄り抱きしめた人がいました。森重昭さん。原爆で亡くなった米軍の捕虜を四〇年間調査し、彼らを追悼し続けた人でした。
 森さんは言います。「戦争に敵も味方もありません。憎いのは戦争なんです」と。森さんによって被爆したアメリカ兵の人権は守られ、その魂も救われたんだと私は思います。 国連は世界平和と人権を守るための崇高な機関であり、人類の英知の結晶です。だから国連は、ICANや森さんのような人の考え方と行動に深く敬意を払い、教育によって、その精神を世界の国々に広め、そして後世に伝え残すという使命を果たすべきです。

第24回「高校生による国際交流体験感想文コンテスト」

賞名 特賞(山口県知事賞)受賞作品

「思いやり」と題した濵田さんの作品を掲載いたしますので、ご一読下さい。

「思いやり」六年制普通科2年生 濵田メイ

 「思いやり」この言葉は文字や発音こそ違うが、文化や宗教を越えて世界共通のものだと思う。
 私が通っている学校には姉妹校が二校ある。
そのうち一校はカナダに、もう一校はオーストラリアにある。また、修学旅行にはオーストラリアに行くことになっている。高校一年生の秋に修学旅行でオーストラリアに行き、今年の三月にカナダの姉妹校に行って短期留学する機会を得た。このように短期間で二つの国に行ったことで日本と異なる部分や日本を含めた三か国の共通部分、それから日本国外に出て外から見た日本について知ることができた。
 三か国を比較すると、大きな違いはやはり国民性である。文化や環境の影響が大きいと考えられる。日本はいわゆる「シャイ」な人が多い。一方、カナダ人もオーストラリア人も「フレンドリー」な人が多い。道がわからない時も物事のやり方がわからない時も、まわりにいる誰かが積極的に助けてくれた。またその二国を比較すると、オーストラリア人のほうがよりフレンドリーだと感じた。お店では店員の方が一緒に写真を撮ってくれたりと、知らない人でもすぐに仲良くなれるように思った。
 三か国に共通するものは「思いやり」である。言葉が違っても思いやりがあれば通じるというのは本当だと思う。言語や宗教の違いにより表現の仕方は様々であるが、相手を思いやる心からの行動は、必ず相手に伝わるし、それらの違いがあるからこそ思いやりで通じ合うことができる。まず外国に行った際に大きな壁となるのは言語である。海外に行ったときに、現地の人々が私の不完全な英語を辛抱強く最後まで聞いて理解してくれようとするのを見て、本当に嬉しかった。率直に「優しいな」と感じた。また、相手の文化を受け入れると同時に、自分の文化を相手に伝えることも大切なのだとわかった。カナダは多民族国家であるから、その点についてはカナダでとても勉強になった。私がホームステイした家のお母さんがヨーロッパの国のハーフだったらしく、多民族のカナダについて色々話をして下さった。夕食にはカナダの食べ物はもちろんのこと、ギリシア料理やロシア料理を作ってくれた。日本が多民族国家でないことを伝えると、大変驚かれていた。カナダは公用語が英語とフランス語で、学校では日本語やスペイン語も学習していたから、日本は日本語のみであると言うと、また驚かれていた。異文化を知り、カルチャーショックを受け、時に日本文化の良し悪しを知ることが海外に行くことの醍醐味であり、本当にいい刺激になる。異文化理解と同じく大切なことは同邦意識、或いは共同体意識である。カナダにもオーストラリアにも言えることだが、学校や地域に肌の色が黒い人も金髪の人もアジア系の人もヘジャブを巻いている人もいた。彼らは全員同じ国籍を持っているかもしれない。このように見た目や宗教が全く違う人が同じコミュニティにおり、何の偏見もなく仲良く歩いている姿を見て、お互いを思いやって理解するのがどれだけ重要であり、日本が見習うべきところか、改めて教えられたような気がした。
 外国に行くと自分が質問するだけでなく、現地の人から日本について質問されることも多かった。「外国に行く前に自国のことを知れ」という言葉を聞くが、本当にその通りだと思う。折り紙や漢字といった特徴的なものから、国歌や歴史について様々なことを聞かれた。特にカナダ人は愛国心が非常に強く、今年が建国百五十年だったこともあり、ホームステイ先のお父さんから歴史や政治などについてたくさん教えてもらった。日本はなぜ日本語のみを使うのか、自分が住んでいる地域の有名なもの、政治の仕組み、国歌の意味など難しい質問をされたときに、私は日本に住んでいながら知らないことがたくさんあるのだと知った。留学する前に日本について説明できるようにと調べていても、初めて知ったことも多く、自国を知ることはできているようでできていなかったことに驚きを感じた。また、他国で買い物をしたりご飯を食べると日本の品質の良さを感じ、外国でそれらから日本人の思いやりを垣間見ることができた。
 このように外国に行くと学ぶことが本当に多くあることに気づいた。意思疎通をするときも相手から読み取ろうとする努力が大切だと改めて感じさせられた。じっとしているのではなくその国を知ろうとする姿勢と行動する勇気があれば、きっと誰かが手を差し伸べてくれる。何かをしてあげ、ただ親切であることだけが思いやりなのではなくて、相手を理解しようとすることもまた思いやりの一つではないかと思う。思いやりによって人は笑顔になり、優しくなる。それはどの国でも共通していると知った。この経験を生かし、「思いやり」を持って生活していきたいと思う。

岩国市・和木町科学振興研究発表会

岩国市・和木町科学振興研究発表会が岩国市役所で開催されました。
本校からは中学3年のラモスマウロ武尊馬くんと中学1年の河村慎太郎くんが参加しました。
それぞれが自分たちの今までの研究の成果をまとめ、思いのこもった発表を披露してくれました。
他校の生徒たちの個性豊かな発表がある中で、見事ラモスくんが優秀な発表に選ばれました。
この結果ラモスくんは、
11月7日に山口県教育会館で行われる
第71回山口県科学研究発表会(サイエンスやまぐち2017)で支部代表として発表します。

応援よろしくお願いします。

第71回山口県科学研究発表会(サイエンスやまぐち2017)で支部代表として発表します。

演題
「永遠の生命体 プラナリアの研究 PartⅤ 〜岩国市のプラナリアを求めて〜」ラモスマウロ武尊馬

「永遠の生命体 プラナリアの研究 PartⅤ 〜岩国市のプラナリアを求めて〜」ラモスマウロ武尊馬

「セミのぬけがら調査」河村慎太郎

「セミのぬけがら調査」河村慎太郎